トリアージ・現場救護所 3題
初めての「特別警報」が適用された台風18号が、迫る名古屋で「
日赤DMAT研修(全国赤十字救護班研修):@名古屋第一赤十字病院」に参加してきました。
名古屋駅から地下鉄を使って、病院の名前の付いた駅を降りると、地下道で病院の構内に行けるし、研修資器材は最新の機器がズラッと並ぶ素晴らしい環境での研修でした。
印象的なシーンは、① 大地震の状況が付与された、遠距離の災害に出動するか?との設問に、「状況が分からないから、まだ出動しない」というチームが多かったこと。 寄せ集めのチームへの設問ではあったけれど、
東日本大震災の教訓は、きちんと咀嚼されて伝わっているのかと、少し寒い気がしたよ。 でも、急遽組まれた竜巻災害への出動報告を聞いて、「空振りの方が、人々には幸せなんだ」って皆が感じてくれたとは思うけど。。。
② 総合演習の「
現場救護所」で、「
黄色患者が、赤患者より早く搬送された例があったこと」 でも、これは搬出トリアージの際に、カテゴリー変更があったのに、現地指揮本部にそのことが伝わっていなかったことが判明。いくらなんでも・・・ねェ~。
だけど、
現場救護所では何をするのか?ってことや、
傷病者をカテゴライズする理由が「飛んでしまう」ってこと、多くありませんか?
黄色エリアに何人ものDrを配置する本部の采配なんかありませんよね。
場面は変わって、11月3日に予定されている、長野県総合防災訓練の打合せ会での一コマ。
今回は、昨年から県のDMAT運用部局に、「
大災害時には、県災対本部の災害医療本部を運用する部局なんだし、DMATの運用のみならず、日赤救護班や医師会の救護班なども指揮下に入れて、采配を振るうんだよ!」って言い続
けて、危機管理部局にも話を通して来た甲斐があって、今年は、想定被災地の拠点病院となる、諏訪日赤の統括DMAT(S先生、先生の出番をこんなに多くしたのは、私です)のDrが、地域の医療コーディネーターとして指揮を執るって形になったんだけれど。 まだまだ、「訓練」ではなく、「出し物」ってことかな?
訓練をスムーズに流すことに、エネルギーを注ぐ、ご苦労さんな方々が多いのではあります。 「
現場救護所からの搬送に回せる救急車が少ないから、バスで緑エリアの傷病者を先に搬出します」って、オイオイ 何のためのカテゴライズなの????
写真は、今月号の「赤十字ニュース」
http://www.jrc.or.jp/vcms_lf/sekijujishinbun881.pdf だけど、中にいくつか訓練実施報告があって、一様に、「
救護所や仮設救護所で、トリアージをして応急処置を実施しました」って、結構 巷に溢れている一般的な記事だけど、そうなの?
違和感の残る文章で、今回のタイトル テーマを如実に表していると思うんだけど、いかがかしら?
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